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「ココナッツオイルで口内環境が変わる?」 ~ VCOがもたらす効果 ~

2026年3月1日

参考文献

はじめに

健康な生活を送る上で、口内環境を整えることはとても大切です。

毎日歯みがきをしていても、歯の汚れが残ったり、歯ぐきが腫れたりと、
お口のトラブルを感じる人は少なくありません。

近年では、歯周病や口腔ケアへの関心が高まり、「できるだけ自然な方法でケアしたい」という声も増えてきています。

そこで注目されているのが、バージンココナッツオイル(VCO)を用いたオイルプリングという口腔ケア方法です。

オイルプリングとは、植物由来のオイルを口に含み、一定時間口の中で動かしてから吐き出す、うがいに似たケア方法です。

お口の悩みをサポートする自然なケア方法として、近年では世界中で関心が高まっています。

今回の研究では、VCOを使ったオイルプリングが、歯の汚れ(プラーク) や 歯周病の原因となる細菌(歯周病菌)に与える効果について、詳しく調べました。

どのような研究?

今回の研究は、インドの Vivekanandha Dental College(ヴィヴェーカーナンダ歯科大学)の協力を得て、4週間にわたって実施されました。

今回の研究では、慢性歯周炎と診断された 18〜60歳の40名の患者さんが対象となっています。

※慢性歯周炎とは、歯肉炎から症状が進行し、歯を支えている組織にまで炎症が広がった状態のことです。歯ぐきの腫れや痛み、出血、口臭などの症状があらわれます。

参加者は、蒸留水でうがいをするグループと、VCOを使ってオイルプリングを行うグループに分けられました。(図1参照)

研究開始時には、すべての参加者についてプラークや歯周病菌の量を測定し、これを「ベースライン(研究開始前の状態)」としました。

その後、どちらのグループも歯磨き後に1日2回、それぞれの方法を4週間継続してもらいました。

そして4週間後に同じ項目を再度測定し、口内環境にどのような変化が起きたのかを比較しました。

そして、次の2つのポイントについて詳しく調べました。

① プラークの変化

歯の表面に付着する汚れである「プラーク」の量を、プラーク指数という指標を用いて評価しました。

プラーク指数は、歯の汚れの程度を数値で表したもので、数値が小さいほど口内が清潔な状態を示します。

研究では、ベースラインと4週間後の数値を比較することで、プラークの付着量がどのように変化したかを確認しました。

② 歯周病菌の変化

歯周病の原因となる細菌である「歯周病菌」の量を、歯周病菌量指標を用いて評価しました。

歯周病菌量指標は、PCR法によって歯周病菌が持つDNA量をもとに算出された指標で、数値が小さいほど歯周病菌が少ない状態を示します。

研究では、ベースラインと4週間後の数値を比較することで、歯周病菌の量がどのように変化したかを確認しました。

研究の結果

① プラークの変化

4週間の口腔ケアを行った結果、VCOでオイルプリングを行ったグループBでは、ベースラインと比較するとプラーク指数が大きく低下しました。

この結果から、VCOを使ったオイルプリングはプラークを減らす効果があることが示唆されました。(グラフ1参照)

② 歯周病菌の変化

VCOでオイルプリングを行ったグループBでは、ベースラインと比較すると4週間後の歯周病菌量指数が明らかに減少していることが分かりました。

この結果から、VCOを用いたオイルプリングは、歯周病の原因菌を抑える効果が期待できる可能性も示されました。(グラフ2参照)

さいごに

これらの結果から、VCOのオイルプリングには、プラークの量と歯周病菌の量を減らす効果がある可能性が示唆されました。

毎日のはみがきに加えて、自然由来のケアを取り入れたいと考える方にとって、VCOを用いたオイルプリングは、口内環境を整える一つの選択肢となるかもしれません。