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「アルツハイマー病予防の可能性」 ~レスベラトロールの脳への影響~

2025年4月1日

今月のグローバルスキャンは2024年1月に発表された論文を要約してお届けいたします。

参考文献:https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC10886200/

はじめに

レスベラトロールは抗酸化・抗炎症作用を持つポリフェノールで、特に脳の健康に良い影響を与える可能性があります。

これまでの研究では、レスベラトロールが血液脳関門という脳を守るための血管の壁を通過し、脳細胞を保護することが示されています。

さらに、アルツハイマー病の予防や脳の炎症抑制効果も期待されています。

しかし、食品からの摂取だけでは十分な量を摂取するのが難しく、サプリメントによる補給が推奨されています。

近年では、レスベラトロールの神経保護作用に関する研究が活発に行われており、そのメカニズムの解明が期待されています。

本研究では、レスベラトロールの脳への影響や、神経保護のメカニズムについて調査しました。

どのような研究?

本研究は、イタリアの研究機関 ICLC の協力のもと、マウスのマイクログリア細胞を対象に実施されました。

マイクログリア細胞にmCRP(C反応性タンパク質)を与えて炎症反応を誘発し、レスベラトロールを与えて3つのグループに分け、それぞれの炎症反応を調査しました。(図1参照)

また、試験の評価基準として実験①では細胞Aと細胞Bを対象に、①TNFαの量を計測しました。

実験②では細胞A~Cを対象に、②亜硝酸塩の量を計測しました。

試験の結果

実験①「TNFα

レスベラトロールを投与した細胞Bでは、mCRPによって誘発されたTNFαの放出が有意に抑制される可能性が示唆されました。(グラフ1参照)

実験②「亜硝酸塩

レスベラトロールを与えた細胞BおよびCでは、亜硝酸塩の量が有意に減少しました。(グラフ2参照)

これは、レスベラトロールが一酸化窒素の生成を抑制し、ひいては炎症反応を軽減した可能性を示唆しています。

さいごに

今回の研究結果により、レスベラトロールは脳の免疫細胞であるマイクログリアをmCRPによって引き起こされる炎症から保護する可能性が示唆されました。

さらに、一酸化窒素の生成を抑制し、炎症を軽減する可能性も確認されました。

日常的にレスベラトロールを含むサプリメントを取り入れることで、脳の健康を維持し、今後はアルツハイマー病のリスクを軽減する鍵となるかもしれませんね。